特定行為に係る看護師の研修制度について

　平成27年「保健師助産師看護師法」の一部改正により、同年10月から「特定行為に関わる看護師の研修制度」が創設されました。特定行為とは、診療の補助であり、看護師が行う医療行為のうち、医師・歯科医師があらかじめ作成した手順書に沿って行う、実践的な理解力、思考力及び判断力、高度かつ専門的な知識・技能が必要と定められた行為（21区分38行為）があります。

看護師が特定行為を行う利点

　研修を受けた看護師が患者さんの状態を見極めることで、タイムリーな対応が可能になります。またチーム医療のキーパーソンである看護師が、医療安全に配慮し、在宅を含む医療現場において高度な臨床実践能力を発揮できることを目的としており、患者さんに対するきめ細やかなケアによる医療の質向上の効果が見込まれています。

当院の研修理念・研修目標

　当院は、「病める人の身になって心のこもった最良の医療を目指します」という理念に基づき、全ての人々の尊厳を重んじ、専門的な知識と技術及び実践的な思考力・判断力を身につけ、手順書に基づき安全に特定行為を実践できる看護師の育成に取り組みます。浜の町病院における特定行為研修は、医療機関及び地域医療の現場において期待される役割を発揮し、医療・看護の質向上に貢献できる人材となれるよう、自己研鑽を継続する基盤を構築するものです。

1. 対象となる患者の病態を包括的にアセスメントできる。
2. 特定行為を実践する上で必要な知識・技術及び態度について基礎的能力を養う。
3. 必要な特定行為を倫理的かつ安全に実践できる基礎的能力を養う。
4. 患者の利益を追求し、あらゆる医療関係者と補完し合う関係性を構築することで、チーム医療のさらなる推進を図ることが出来る。
5. 医学的視点だけでなく看護の視点も持ちながら対象となる患者を全人的に捉え、自らの看護実践を標準化する能力を身につける。

今年度実施する主な特定行為について

　当院では、厚生労働省省令に基づいた特定行為指定研修機関であり、規定の学習を行ったうえで、手順書に基づき、以下の内容を医師の指導の下で実習を行います。

実習にあたり以下の事項を守ります

• 実施にあたっては、患者さんの安全の確保を最優先し、当院の医療安全マニュアルを遵守し、指導医の助言や指導を受けて実習を行います。患者さんはいつでも拒否を申し出ることができ、それにより何ら不利益を被ることはありません。
• 指導医が不在時及び対応できない場合には、必ず代理医師の指導下で行います。
• 実習生は、患者さんやご家族の情報を診療録を通じて取得します。取得した情報は記録をしてまとめますが、個人が特定できない様、プライバシーの保護に努めます。

募集要項

　次年度の募集要項は2025年12月以降に掲載予定です。