
脳神経内科

浜の町病院 脳神経センター Hamano-machi Hospital Neuro Center 2026
概要・特色|脳神経の病気を専門的に診る内科
幅広い症状にチームで対応
当院の脳神経内科は、日本神経内科学会認定教育施設として、専門医2名体制で診療を行っている専門診療科です。
脳・脊髄・末梢神経・筋肉などに由来する病気に対して、内科的に診断・治療を行う領域であり、症状の背景にある原因疾患を丁寧に評価・特定します。
特に、以下のような症状がある方にとって脳神経内科は初期受診の重要な窓口となります。
- 物忘れ、認知機能の低下
- 頭痛、めまい、けいれん、意識消失
- 目が見えにくい、まぶたが下がる、ものが二つに見える
- まぶたがけいれんする
- 顔が半分動かなくなった、顔面が痛む
- むせる、しゃべりづらい、しゃっくりが止まらない
- 手足に力が入らない、手が震える、動作が遅くなった
- 手足のしびれ(ジンジン感、ビリビリ感)、ふらつき、歩きにくくなった
特に神経免疫疾患の診療に力を入れており、日本神経学会専門医・日本神経免疫学会神経免疫診療認定医が2名常勤しています。
さらに、脳神経外科・救急科と連携した脳卒中診療にも積極的に取り組み、地域医療機関との連携を通じて切れ目のない診療体制を整えています。
対象疾患・治療法|診療内容のご紹介
脳神経内科では、以下のような神経系疾患全般を対象に、ガイドラインに基づいた診断・治療を提供しています。
主な対象疾患
| 脳血管障害 | 脳梗塞/一過性脳虚血発作(TIA) |
|---|---|
| 中枢性脱髄性疾患 | 多発性硬化症(MS)/視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)/MOG抗体関連疾患(MOGAD)/急性散在性脳脊髄炎(ADEM) |
| 認知症 | アルツハイマー病/レビー小体型認知症/脳血管性認知症 他 |
| 神経免疫疾患 | ギランバレー症候群(GBS)/慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)/重症筋無力症(MG)/好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)/傍腫瘍性神経症候群 /神経ベーチェット病/神経スウィート病/神経サルコイドーシス/GFAPアストロサイトパチー/中枢神経原発性血管炎/血管炎性ニューロパチー/IgG4関連疾患に伴う神経障害 |
| 神経変性疾患 | パーキンソン病/パーキンソン症候群/進行性核上性麻痺(PSP)/多系統萎縮症(MSA)/筋萎縮性側索硬化症(ALS) |
| 感染・炎症性疾患 | 脳炎/髄膜炎(ウイルス・細菌・真菌・結核など感染性、自己免疫性、傍腫瘍性)/HTLV-1関連脊髄症(HAM) |
| その他 | ビタミンB群欠乏症(亜急性連合性脊髄変性症、ウェルニッケ脳症)/薬物中毒/膠原病に伴う神経障害/中枢原発性悪性リンパ腫、血管内悪性リンパ腫/遺伝性神経筋疾患(筋ジストロフィー、CMT病など) |
診断・治療に使用する主な検査
- 頭部MRI・MRA/脊髄MRI/3D-CT angiography(3D-CTA)
- 頚動脈超音波検査(頚動脈エコー)/下肢静脈超音波検査/足関節上腕血圧比(ABI)
- 心臓超音波検査(心エコー)/ホルター心電図
- 脳血流シンチグラフィ/DaTスキャン/MIBG心筋シンチグラフィ
- 末梢神経伝導検査(NCS)/針筋電図(EMG)
- 髄液検査・免疫学的抗体検査(オリゴクローナルバンド、IgG index、AQP4抗体、MOG抗体など)
- 血液検査・感染症検査(髄液FilmArray®を含む)
- 心理検査・神経認知機能検査(認知症診断など)
- 脳波検査(通常脳波、睡眠脳波など)
※治療は、薬物療法・リハビリ・栄養・生活指導を中心に行い、必要時は他科(整形外科、精神科、眼科、耳鼻科など)への紹介・連携を行います。
専門医療・技術|当院ならではの高度な神経内科診療
当院脳神経内科では、以下のような高度・専門的医療技術を活用し、より的確な診断と個別最適な治療を実現しています。
1. 難病・脱髄性疾患への精密診断
当科では、神経免疫疾患に対する専門的診療を行っています。
多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)、重症筋無力症(MG)、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)に対し、再発・悪化時の急性期免疫治療から再発予防の新規分子標的治療(抗補体薬、IL-6受容体阻害薬、B細胞標的療法、FcRn阻害薬など)まで幅広く対応しています。
抗補体薬投与中の発熱対応(髄膜炎菌感染症疑い)、再発時の緊急入院や迅速な治療導入(ステロイドパルス、免疫グロブリン大量静注、血漿交換療法)、免疫抑制治療中の各種合併症などに可能な限り対応致します。
2. 脳卒中に対する急性期治療
脳神経外科・救急科と連携し、脳卒中の急性期診療(抗血小板療法、抗凝固療法、血栓溶解療法など)にも取り組んでいます。リハビリテーション部とも協力し、早期からのリハビリテーションを進めています。
必要に応じて他診療科や地域医療機関と連携し、継続的な診療支援を行っています。
3. 認知症に対する包括的アプローチ
画像検査(MRI・MRA)・血液検査(ビタミンB群欠乏、アンモニア、感染症、甲状腺機能異常など)・心理検査を組み合わせて、認知症の早期診断・鑑別診断・進行度評価を行い、ご家族への説明や社会的支援制度の案内もサポートします。
認知症に対する内服治療や、アミロイドβ抗体治療も検討します。
4. チーム医療と地域連携
他診療科と密に連携した多職種カンファレンス体制を構築し、複雑な神経疾患でも一貫した診療方針の共有と迅速な治療を実現。
地域のクリニックや病院と連携し、紹介・逆紹介体制を通じた切れ目のない医療連携を行っています。
診療実績・関連情報|実績と補足情報
主な診療実績(年間)
- 神経内科外来延べ患者数:約4,000名
- 新規紹介患者数:約400名
- 入院症例:脳梗塞・てんかん・認知症・パーキンソン病・パーキンソン症候群・神経免疫疾患(MS、NMOSD、MG、CIDPなど)・脳炎・髄膜炎など
- 難病対応件数:ALS、MSA、CIDP、MSなどに対応
※詳細な実績は 診療実績 をご覧ください。
地域からの評価
糟屋郡・那珂川市・春日市・筑紫野市など周辺地域や、玄海島や壱岐島などの医療機関からも多数の紹介をいただいています。