眼科

眼科

概要・特色

眼科は眼に関するあらゆる疾患に対し診断と治療を行っています。スタッフ数は医師2名、視能訓練士2名です。外来診療は月曜・水曜・金曜の午前中ですが、透析等でこれらの曜日に受診が難しい方のために木曜の午前中も初診受付は行っています。レーザー治療、硝子体注射等の処置は午後から施行しています。手術日は火曜日の終日と木曜日の午後で、白内障、緑内障、硝子体、外眼部、斜視の手術を行っています。
全身疾患を伴う患者さんの治療は他科と連携してスムーズに行えることが当科の特徴です。

診療対象

白内障

当科では全身合併症を有する患者さんが多く入院主体で手術を行っていますが、患者さんのご要望に応じて日帰り手術も行っています。入院の場合、片眼手術で1泊2日、両眼手術で3泊4日程度の入院となります。日帰り手術では病棟のベッドを利用し待ち時間もゆっくり過ごしていただけるよう工夫しています。手術機器、眼内レンズは順次新しいもの(乱視矯正レンズ、焦点深度拡張レンズ)を採用しています。なお、当院では公的医療保険適応の眼内レンズのみを使用し、保険適応外の多焦点レンズは導入しておりません。

緑内障

定期的な視野検査を行いながらの点眼治療が主体となりますが、手術治療も行っています。従来の繊維柱帯切開術(流出路再建術)や繊維柱帯切開術(濾過手術)に加え、極低侵襲緑内障手術(MIGS:Micro Invasive Glaucoma Surgery)も行っています。これまでは点眼治療だけでは不十分な場合に緑内障手術を行っていましたが、合併症が少なく安全性が高くなったので初期〜中期の緑内障に対しても手術を選択することができるようになりました。特に水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術は白内障手術時に約1mmのステントを挿入して眼圧を下げる手術となり、入院期間は白内障手術単独の場合とほぼ変わりません。毎日の緑内障点眼を減らすことができるため緑内障を合併している患者さんが白内障手術を受ける場合、希望される方が増えてきました。適応基準がありますので手術には主治医と相談が必要です。

網膜硝子体疾患(糖尿病網膜症や、網膜血管閉塞性疾患、黄斑上膜、硝子体出血、黄斑円孔、加齢黄斑変性、網膜裂孔)

網膜硝子体疾患とは、糖尿病網膜症や、網膜血管閉塞性疾患、黄斑上膜、硝子体出血、黄斑円孔、加齢黄斑変性、網膜裂孔など眼の中の疾患になります。視力低下、視野異常、歪みが主たる症状ですが、糖尿病網膜症など初期には自覚症状が現れない疾患もあります。精密検査としては光干渉断層計(OCT)や蛍光眼底造影検査(FAG)を行い、レーザー治療、硝子体注射、硝子体手術といった治療を行っています。硝子体手術は25ゲージシステムを取り入れ局所麻酔で手術を行っていますが、必要に応じて全身麻酔での手術も可能です。重症例につきましてはより専門性の高い大学病院をご紹介し連携して治療にあたることもあります。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは眼内に生じた炎症性疾患の総称で多彩な症状を呈し、眼だけではなく全身の疾患と関連して生じることが多い病気です。種々の原因で生じるぶどう膜炎の診断と治療を他科と連携して行いますが、約1/3は原因不明と言われています。重度の場合入院治療を行うことがあります。

眼球運動障害

特徴的なのは「片眼で見ると一つになるが両眼で見ると二つに見える」という複視を生じる疾患です。末梢循環障害、脳動脈瘤、脳梗塞、甲状腺眼症、神経疾患など様々な原因があり眼球運動の検査やMRI検査を行います。原因となる疾患があればその治療を優先し、ある程度の強い斜視が固定して残った場合は手術治療を行います。軽い斜視の場合は症状緩和のためプリズム眼眼を装用することがあります。また当科ではボトックス注射による治療も行うことが可能です。

小児眼科

生まれたばかりの頃はぼんやりとしか見えていませんが、刺激を受けることで視力が発達していきます。5歳頃には大人と同様の視力に成長しますが、強い遠視、近視、乱視がある場合や斜視がある場合など適切な刺激が入らないと視力の発達を妨げてしまいます。8歳〜9歳までを視覚感受性期と呼び視力が発達する時期ですが、この時期を過ぎると視力の発達は望めず弱視となります。しかし視力検査ができるようになるのが一般的に3歳以降で小児にとって大人と同様の検査をすることは難しいため診断が遅くなりやすい一面があります。見方や目の動きで何か気になることがあればご相談ください。

外眼部疾患

加齢やハードコンタクトレンズの長期装用に起因する眼瞼下垂、また眼瞼内反症、結膜弛緩、眼瞼腫瘤など様々な外眼部手術を行っています。眼瞼痙攣に対するボトックス治療も行っています。

関連ファイル

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