内視鏡ロボット手術センター

内視鏡ロボット手術センター

概要・特色

当院では、体に優しい負担の少ない低侵襲のロボット手術および内視鏡手術を中心に外科治療を行っています。地域がん診療連携拠点病院として質の高いがん治療を提供するために、当内視鏡ロボット手術センターが設立され、麻酔科、看護師、臨床工学技士などとともに、ロボット手術などの内視鏡手術を安全に行えるようサポートしています。

手術中の様子

ロボット手術

ロボット手術は内視鏡手術と同様に、体に複数の小さな穴をあけて手術を行うもので、創口が小さいため術後の痛みが少なく、手術中の出血も少なく術後の回復が開腹手術に比べて早いのが特徴です。
ロボット手術は、3Dモニターの拡大視野を見ながら操作する医師の手の動きを鉗子(細長い棒が付いた手術器具)に忠実に反映させて行う手術です。ロボット手術鉗子には内視鏡手術には無い関節機能があり、手ブレ防止機能も有することで細かな動きが可能となり、より正確で安全な手術が行えます。がんをより適切な場所で確実に取り除いたり、体の表面から深い位置での手術が容易になったり、手術に伴う合併症のリスクが減ったり、確実にがんを切除でき臓器や機能がより温存できることなどが期待されます。
ロボット手術は、手術経験の豊富な医師が十分なトレーニングを積み認定資格を得て行います。当院では、消化器外科、泌尿器科、婦人科および呼吸器外科の4領域でロボット手術を行っています。

ロボット手術イメージ
ロボット手術イメージ

医師紹介

医師紹介写真

消化器外科・上部消化管 山元 啓文

リンパ節郭清を伴う胃がんに対する手術を中心にロボット手術を行っており、ほぼ全ての手術をロボット手術または腹腔鏡手術で行っています。ロボット手術では繊細な操作が行え、胃を部分的に取ること(幽門側胃切除、噴門側胃切除)と、胃を全て取ること(胃全摘)が可能で、開腹手術や腹腔鏡手術に比べ術後の合併症を減らすことが示されています。詳しくは、消化器外科のページへ。

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消化器外科・下部消化管 植木 隆

大腸がん手術の中でも体の深い位置にある直腸がんを中心にロボット手術を行っています。開腹手術や腹腔鏡手術では届きにくかった場所に正確にアプローチでき、がんの再発抑制や出血・神経損傷など術中術後の合併症減少が期待されます。大きな腫瘍や腸閉塞・穿孔性腹膜炎などの場合を除き、殆どのがんや病気に対し内視鏡手術やロボット手術を行っています。詳しくは、消化器外科のページへ。

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泌尿器科 小林 武

前立腺がん、膀胱がん、腎がんでは腎部分切除術、腎盂・尿管がんではリンパ節郭清が必要な症例などに対してロボット手術を行っています。前立腺がんにおいては術後の失禁が従来の開腹や腹腔鏡手術よりも少なく、男性性機能にかかわる神経温存もより正確にできます。また、腎部分切除術では正常な腎組織をより残すことができ、各手術で行うリンパ節郭清はより正確に施行できます。詳しくは、泌尿器科のページへ。

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産婦人科 上岡 陽亮

子宮筋腫や子宮腺筋症に対してロボット手術による子宮全摘術を行っています。従来より当科では身体への負担の少ない手術として子宮筋腫や卵巣腫瘍に対する腹腔鏡手術に取り組んできました。ロボット手術では、さらに術中の出血量が減り、術後の合併症が軽減して、身体への負担が軽減されることが期待されます。詳しくは、産婦人科のページへ。

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呼吸器外科 松本 耕太郎

肺がんや縦郭腫瘍(左右の肺に囲まれた心臓や気管などの周りにできる腫瘍)に対してロボット手術を行っています。胸腔鏡手術による傷が小さく痛みの少ない手術を行ってきましたが、狭い場所で繊細で正確な操作が求められる肺や縦郭の腫瘍に対してロボット手術は大変有効で、更に当科が得意とする肺機能を温存する区域切除に対してもより安全で確実ながんの切除が可能となります。詳しくは、呼吸器外科のページへ。

よくあるご質問

Q:ロボット手術は、自動でロボットが行うのですか?
A:訓練を受けた医師が操作して手術を行います。術者が行う操作を正確に伝えて手術を補助するのが、手術支援ロボットです。当院ではDa Vinci Xiという最新の手術ロボットを使用しています。

Q:内視鏡手術やロボット手術は安全ですか?
A:内視鏡手術やロボット手術は、独特の手術視野で特殊な器具を用いて行うため高度な技術が必要とされる手術です。当院では十分な訓練を受けて基準をクリアした医師と経験を積んだ手術スタッフが、安全管理を徹底して行っています。一方で、全ての手術はリスクを有しある程度の頻度で合併症が発生しますので、主治医の説明を聞いて納得して手術を受けてください。

Q:ロボット手術は全ての手術で行われるのですか?
A:保険が適応される手術は、各領域で決まっています。また同じ手術でも病気の進み具合や患者さんの状態によって、ロボット手術ではなく開腹手術や内視鏡手術が選択される場合があります。詳しくは主治医にご相談ください。

Q:ロボット手術にかかる費用はどうなりますか?
A:殆どの手術では保険が適用され、医療費の一部負担金を自己負担限度額内に抑える高額療養費精度も利用できます。入院期間や治療内容で異なりますので、医事課窓口などでお尋ねください。

関連ファイル

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