外科

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手術中の様子

概要・特色

患者さんの尊厳と権利を尊重し、個々の患者さんにとって最善の治療を共に考え提供できるように心がけています。当科が力を入れて取り組んでいる課題は、手術と化学療法・放射線療法を的確に組み合わせることで治癒率を向上すること、周術期管理と長時間手術をより安全に行うこと、胸腔鏡・腹腔鏡やロボットを駆使して手術を低侵襲に行うことです。2024年3月からロボット支援下手術を導入し、直腸がん、胃がんに対して行いました。さらに呼吸器外科領域、肝胆膵外科領域にも適応拡大を行う予定です。外科では、各々の疾患に対して、標準的治療の提供、治療成績の向上、さらには先進的な治療への取り組みを目指して、消化器外科、呼吸器外科、乳腺内分泌外科の三部門に分けて診療を行っています。診療は各疾患分野の部長による管理のもと、専門の外科医が複数主治医体制で診療にあたります。治療方針決定には、放射線科・消化管内科・肝胆膵内科・腫瘍内科・呼吸器内科・病理診断科などと定期的に合同カンファレンスを行い、多科多職種の協力体制で、化学療法、放射線治療などの集学的治療を行っています。一方、病状により積極的な治療適応とならない患者さんに対しても、症状緩和のための手術や在宅栄養・輸液目的の 中心静脈ポート造設など、緩和ケアチームとも連携して幅広く対応しています。

対象疾患

  1. 消化器外科
    消化器がんや腹部の良性疾患(胆石症・虫垂炎・ヘルニアなど)に対する外科治療を、疾患の知識と経験を積んだ、学会認定の消化器外科専門医を中心に行っています。
    ・消化器がん:食道がん、胃がん、大腸がん、直腸がん、肝臓がん、胆道がん、膵がん
    ・腹部良性疾患:胆石症などの肝胆膵疾患、痔核や痔瘻などの肛門疾患、虫垂炎や憩室炎などの 消化管疾患、ヘルニア、脾臓疾患や脾臓と関連のある血液疾患など。
    ・ERCP:胆道・膵臓良性・悪性疾患の内視鏡的診断・治療

    詳しくは消化器外科の項目参照。

  2. 呼吸器外科
    胸部に存在する肺・気管・気管支・縦隔(じゅうかく)・胸壁・横隔膜など心臓や食道以外の呼吸器系臓器にかかわる疾患に対して、手術治療を行なっています。
    ・肺がん、自然気胸、嚢胞性肺疾患など呼吸器疾患全般、縦隔腫瘍や重症筋無力症など。

    詳しくは呼吸器外科の項目参照。

  3. 乳腺・内分泌外科
    ・乳がん、甲状腺がん・バセドー病などの甲状腺疾患、副甲状腺(上皮小体)疾患など。

    詳しくは乳腺・内分泌外科の項目参照。

診療実績

2023年に行った外科手術は908例で、内訳は消化器外科605例 呼吸器外科77例 乳腺内分泌外科226例でした。がん切除手術件数は398例で、乳がん202例、大腸がん86例、肺がん51例、胃がん23例、胆膵がん21例などでした。がん切除手術は、機能温存を重視した低侵襲手術から他臓器合併切除、血管合併切除再建、再建臓器のマイクロ血管吻合付加手術など他科合同で行う拡大手術まで、根治性を追求しつつ安全性や術後の生活の質(QOL)とのバランスに配慮した手術を行っています。ご紹介いただいた患者さんは、初診から、入院、手術、術後の外来フォローまで、スタッフ外科医が責任をもって治療いたします。手術以外の治療を担当する内科医(内視鏡医、腫瘍内科医な行う)と連携したチーム医療を行っておりますので、手術適応でない患者さんについても、当外科を窓口としてご紹介ください。

関連ファイル

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