緩和ケアチームとは
緩和ケアチームは、痛みや吐き気などのつらい身体症状や、不安・落ち込みなどの精神的な苦痛を和らげ、患者さんとご家族が安心して治療に取り組んだり、自分らしい生活を送ったりできるように、支える専門チームです。治療を行っている主治医やスタッフとも相談しながら、治療や生活が上手くいくようにお手伝いします。
緩和ケアとチーム医療
患者さんの抱えるさまざまなつらさに対応するには、医師だけ、看護師だけでは十分ではありません。さまざまな職種の医療者が、それぞれの専門性を発揮し、力を合わせてチームとして取り組みます。
浜の町病院の緩和ケアチーム
当院での緩和ケアチームは、2006年6月より活動を開始しました。2013年4月からは、緩和医療内科医師がチーム専任医師として着任いたしました。以下の多職種が協働して、専門的な緩和ケアの提供を行っています。
緩和ケアチームメンバー(2018年4月時点)
- 身体症状担当医師(専任)
- 精神症状担当医師(非常勤)
- 呼吸器内科、腫瘍内科、外科医師
- 看護師(がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師を含む)
- 薬剤師(日本緩和医療薬学会認定薬剤師をふくむ)
- 地域医療連携室看護師、医療ソーシャルワーカー
- 臨床心理士
チームの活動について
- 入院・外来を問わず、がんをはじめとする生命を脅かす病気の患者さんとご家族に対応しています。
- 痛みや吐き気などの身体のつらい症状、不安や気がかりなどのお気持ちのつらさの他、治療と生活の両立に関する悩み、治療方針に関する疑問、療養の場所やすごしかたの相談など、病気にまつわるさまざまなつらさや悩みについてご相談できます。
- チームメンバーによる病棟回診を毎日行い、主治医や受け持ち看護師と話し合いながら、患者さんとご家族のつらさを和らげるための治療・ケアを提案しています。
- 週1回、これらの多職種メンバーによるチームカンファレンスを行い、患者さんとご家族がより良く過ごすためにどのような支援が必要かを検討します。
- 必要時には鎮痛剤などの処方を行ったり、患者さんやご家族と面談したり、直接診療やケアにかかわることもあります。
- 在宅療養への移行や緩和ケア病棟への転院などの療養の場の選択について、地域医療連携室とともに支援しています。
- 緩和ケアのために必要な知識や考え方などを、院内外の医療者に伝えるための研修会や講演会を企画・開催しています。
- 緩和ケアチームのメンバーは、積極的に他の医療機関の緩和ケアチームと合同の研修会や関連学会への参加・発表を行い、緩和ケアに関する能力の研鑽に努めています。
- 外科医、腫瘍内科医、放射線診断医、放射線治療医などとともに、キャンサーボードに参加して、がん患者さんの治療・ケアについて多角的に検討しています。
緩和ケアチームに依頼するには?
- まずは、医師や看護師、医療ソーシャルワーカーなど身近な医療者に、そのご希望を伝えてください。
- ご希望を受けて、主治医から緩和ケアチームへ依頼が届きます。
- 緩和ケアチームのメンバーが診察や面談を行います。患者さんが直接の面談を希望されない場合は、カルテ内容の確認のみで対応することもあります。
- 緩和ケアチームに所属するメンバーが、からだや気持ちのつらさを和らげる方法について検討します。
- 主治医や看護スタッフらと緩和ケアチームが協力して、患者さんとご家族を支援します。
緩和ケアチームのご案内(リーフレット)
緩和ケアチームについて分かりやすく書かれたリーフレットを、外来や各病棟、がん相談支援センターなどにおいています。ご覧になりたい場合は気軽にお声がけください。
またこのホームページからもダウンロード(PDF:1.2MB)できます。