平成28年7月より作業療法を開設し、運動器、脳血管疾患、呼吸器、がん患者リハビリテーションを実施しています。
言語聴覚療法部門では、脳血管や神経難病疾患の訓練や嚥下障害がある方の嚥下訓練、耳鼻科部門の疾患がある方まで、幅広く訓練を実施しています。
平成25年より嚥下造影検査(VF)、現在は耳鼻咽喉科・頭頚部外科の医師と共に嚥下内視鏡検査(VE)・嚥下造影検査で適切な評価を行い、在宅復帰に向けて積極的に嚥下訓練を行っています。
脳神経外科や神経内科では、医師と共に高次脳機能障害に対し各種検査法を用いて、言語・記憶・認知・行為などの日常生活で支障となる原因の評価を行い、在宅復帰に向けてご本人・ご家族や医療スタッフの手助けとなるように積極的に訓練に取り組んでいます。神経難病疾患や脳血管疾患に対する構音障害に対しては、話すために必要な器官の運動異常を把握し、運動機能の回復や構音訓練を行っています。舌癌や中咽頭癌・咽頭摘出などをはじめとした頭頚部癌に対しては、発声そのものに対する直接的な訓練や人工喉頭挿入、声の衛生指導を行っています。
平成27年からは聴覚系検査を検査部から言語聴覚士に移行し、耳鼻咽喉科疾患の周術期の検査や突発性難聴・心因性難聴・耳鳴りやめまい・顔面神経麻痺の検査を行っています。

言語療法室での訓練風景
主な対象疾患
- 脳梗塞・脳炎などの中枢性疾患や筋委縮側索硬化症・脊髄小脳変性症・パーキンソン病・多発性硬化症などの神経難病疾患の影響で高次脳機能障害や構音障害・摂食嚥下障害をきした方
- 脳腫瘍や脳出血、外傷性くも膜下出血・急性硬膜下血腫などの手術後の影響で、高次脳機能障害や構音障害・摂食嚥下障害をきした方
- 末梢性顔面神経麻痺をきたした方
- 舌癌・口腔癌・中咽頭癌・咽頭喉頭食道癌などの頭頚部腫瘍などをはじめとした手術後及び放射線治療・化学療法の影響で構音障害・音声障害や摂食障害をきたした方
- 急性呼吸不全や誤嚥性肺炎の影響で、摂食障害をきたした方
- 頸部悪性リンパ腫や血液関連疾患の影響で、摂食嚥下障害をきたした方
- 緩和ケア主体で治療を行っている進行癌又は末期癌患者であって、症状増悪のため構音障害・摂食嚥下障害や高次脳機能障害をきたした方
など